アーリーサマーコース、第2回目は、井上雅雄先生(日本接着剤工業会VOC委員会)でした。
今回は、安全な建物作りのための接着剤、塗料等の建材というテーマでお話頂いたのですが、かなり専門的な話が多かったのと、話の視点が、消費者というよりは、どちらかというと建築を専門に施行する側に置かれていた為、建築関係の仕事に従事していない者にとっては馴染みのない用語(専門用語や業界用語)が多く、内容をフォローするのがかなり難しかったというのが正直なところです。
さて、本題。まずは、前回までの授業の復習も兼ねますが、人は一日のうち80%近い時間を室内で過ごしており、また一日のうちに15-20㎥の空気を吸っていると言われています。ところが、その室内の空気がいま危険にさらされている。その原因と対策を考えてみようと言うのが今回の授業の課題でした。
配布された資料のタイトルに「建材のVOC対策〜接着剤から学ぶ」とありましたが、まずVOCという言葉をみなさんはご存知でしょうか?僕はなんとなく聞いたことがあるような、、、でも詳細は知りませんでした。VOCとはVolatile Organic Compoundの略で、日本語では、揮発性有機化合物と呼ばれます。VOCの多くは液体の有機化合物で、揮発することで大気や室内にこの成分が発散します。すなわち、室内環境を脅かしている犯人はどうやらこのVOCに分類されるものであるようです。というわけで以下参考にどうぞ...
シックハウス誘因のVOC物質:
有機リン難燃剤、可塑剤 / 防蟻剤、薬剤 / スチレン・トルエン・キシレン /
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド(天然・自然塗料)
シックハウスを引き起こす住宅部材:
木質建材・合板家具類(ホルムアルデヒド・木材防腐剤(有機リン:スミチオン)
木質ドア・フローリング(塗料の溶剤・化粧材の接着剤(モノマー・有機溶剤)・化粧シート)
壁紙(インキ・シンナー類・可塑剤・難燃剤(有機リン:OPE))
塗料・接着剤・ベランダ防水材(モノマー・有機溶剤)
断熱材(スタイロフォーム・ウレタン(難燃剤OPE)・フェノール(難燃剤OPE))
etc...
具体的な注意点:
#フローリング
・防腐・防虫剤に注意する。合板フローリングにも。
・有機溶剤系や有毒な重金属を使った塗料やワックスを塗布したものは選ばない。
#畳
・床の稲ワラや畳表のイグサは、せめて減農薬栽培したものを選ぶ。
・イグサの泥染めに着色剤を混ぜたタイプは選ばない。
・防虫シートを縫い付けたり挟んだりしないよう注文する。
#シート系床材
・クッションフロア等の塩ビシートは選ばない。
・コルクタイルは無塗装品か天然塗装品を選ぶ。
・リノリウムや天然ゴムは、合成樹脂、合成ゴム、他の有害な添加剤を含まないものを選ぶ。
#壁紙
・合成樹脂、可塑剤、難燃剤、その他の添加剤を含まない表面材と裏打ち紙タイプを選ぶ。
・接合部は、天然系や無溶剤・無可塑剤タイプの化学系接着剤で張り合わせたものを選ぶ。
・塩ビ系やアクリル樹脂系の壁紙は選ばない。
#左官材
・臭気の強いアクリル樹脂を含むものを選ばない。
・防腐剤・防カビ材に注意。(成分がわかっていることが大切)
・発がん性物質の入ったものは避ける。
#接着剤と塗料
・有機溶剤、その他の有害な添加剤を含まないか、使用量を少なくする工夫をする。
・内部用塗料は、特に有害な重金属、有機溶剤やその他の添加剤を含まないものを選ぶ。
・水性系・無溶剤系を選ぶ。
参考文献)